アイルランドが誇る伝統の旨さギネスビール
こんにちは、コウです。
昨年(2019年)の夏に家族でアイルランドを旅行した際のことを紹介するブログの第30回。
前回記事では、ダブリンNo.1の観光スポットとしてトリニティ・カレッジを紹介しましたが、続いて紹介するのが、これまた人気のギネス・ストアハウス。アイルランドが誇る漆黒のビール・ギネスの魅力を、たっぷり味わうことができます。
※ギネス・ストアハウスの見学については、現在、オンライン予約に限定し、入場制限およびソーシャル・ディスタンスを確保した上での見学に限って受け付けているようです。
ただしアイルランドへの渡航には制約があり、気軽に海外旅行に行けるようになるにはまだ時間がかかりそうですが、再開されたときに備えて、この記事を参考にしていただければと思います。
◇前回記事
ギネスは1759年にここダブリンのセント・ジェームズ・ゲート醸造所で、実業家アーサー・ギネスにより創業。当初はごじんまりした工場だったそうですが、今では26ヘクタールと欧州最大級のビール醸造所となり、その敷地内に併設されているのが、ギネス・ストアハウスです。
◇ギネス・ストアハウスの場所(Googleマップ)
◇ギネス・ストアハウスのホームページ(英語)
なおギネス社は1997年にグランド・メトロポリタン社と合併してディアジオ社となり、ウィスキーの「ジョニー・ウォーカー」や「I・W・ハーパー」、ウォッカの「スミノフ」なども提供する、蒸留酒・スピリッツ等の分野では世界No.1の酒造メーカーとなりました。ちなみにビールの世界シェアでは第7位(2019年度)となっています。
ちなみに「ギネスブック」の名称で有名な「ギネス世界記録」は、ギネスビールの取締役だったサー・ヒュー・ビーバーの発案により1955年に開始されたものですが、2000年にギネスビールから独立し、ロンドンに本社を置く会社となっています。
さて、もともとギネス・ストアハウスは人気の観光スポットで混み合うため、私たちもオンライン予約して行きました。予約すると、次のようなオンラインチケットがEメール添付で送られてきますので、印刷して持っていきます。
料金は、大人1人€18.5(約2,300円)で、帰国日の前日の朝10時の見学を予約しました。午前中にギネス・ストアハウスを見学し、午後はショッピングなどに充てる計画です。
料金はちょっと高いように感じるかもしれませんが、美味しいギネスビール1杯+αが飲めますので、良しとしましょう。
私たちが泊まったホテルからは徒歩15分くらいで行けるところにありました。なお、ギネス・ストアハウス付近のトーマス・ストリート辺りは低所得者層の住む地域で、あまり治安の良くない地域に挙げられています。ダブリンは全体的に治安状況は良く、私たちも何ら危険を感じるようなことはありませんでしたが、夜間の一人歩きは避けるなど、一定のリスク対策は心がけましょう。
◇過去ブログ
さて、大通りからぐるっと裏側にまわって、入り口はこんな感じです。
受付を過ぎるとこんな感じのところに出ます。
順路に沿って短いエスカレータを上がると、ここがグランド・フロアになっています。お土産類などを売っているショップもここにあります。
なお、こういう感じの簡単な館内の案内パンフが用意されています。ビル状に階を上がっていく構造で、各ゾーンごとに何が展示されているか、解説されています。
ギネスの代々のビール瓶がズラリと展示されていました。歴史を感じさせますね。
さて、ギネスビールがどのように製造されているかを紹介するゾーンに入っていきます。醸造工程を分かりやすくビデオで紹介しています。下の枠の中の砂場のように見えるのは、原料となる大麦です。
アイルランド産の大麦、そしてダブリンの南側に広がるウィックロー山地から湧き出る美しい水によって作られるギネスビール。「スタウト」と呼ばれるあの独特の漆黒、そして濃厚なコクを生み出す製法が解説されていますが、その大きなポイントの一つは、大麦を焙煎する際の232℃という温度にあるようです。焙煎温度によってビールの出来具合にどのような違いが出るかも解説されていました。
こうして作られたギネスビールが樽詰めされ、輸出されていった船の模型なども展示されています。
さらに階上に上がると、テイスティング・ルーム。現在では様々な種類のビールが製造されており、その解説を受けるとともに、1種類をミニグラスでテイスティングさせてもらえます。
さらに階を上がると、広告のエリア。ギネスビール歴代のコマーシャルやイメージ・キャラクターなどが展示されています。コマーシャル映像を流すシネマ・ルームでは、ラグビーの盛んなお国柄、ラグビーを使ったCM映像なども流れていました。
ギネスビールのシンボルマークは、アイリッシュ・ハープ。トリニティ・カレッジのオールドライブラリの記事でも紹介しましたが、アイリッシュハープは近代音楽で使われるハープより古く、古代ケルト人の時代から使われていた伝統楽器です。
ギネスのシンボルマークとしてハープが使われるようになったのは1862年だそうですが、それ以来、デザインは少しずつ変わってきており、その変遷も展示されていました。現在のデザインが使われるようになったのは、2005年からだそうです。
◇オールド・ライブラリに展示されているアイリッシュ・ハープについては、こちらの記事をどうぞ。
さて、この後いよいよ1パイント(約570ミリリットル)の注ぎたてギネスビールを味わえる「ギネス・アカデミー」ですが、それは次回記事で!
またギネスが飲みたくなってしまった・・・。