のんびり、海外自由旅行のすすめ

海外旅行はパッケージツアーではなく、のんびり気ままな自由旅行で!これまで旅して感じた海外旅行の楽しさやちょっとしたノウハウをお伝えしていきます。

行ってみて分かったデンマーク驚きの交通事情

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こんにちは、コウです。

2回に渡ってコペンハーゲン市内の見どころを紹介してきましたが、そういった観光スポットを巡る中で、日本とはかなり異なるデンマークの交通事情にとても驚きました

今回はそういった内容、あるいはデンマークを上手に旅行するためのディスカウントサービスや便利ツールなどについてもご紹介したいと思います。

前回ブログ

ko-abroad.hatenablog.jp

目次

改札のない鉄道や地下鉄の駅

デンマークで最も驚いたのは、鉄道や地下鉄の駅に改札口が全くないこと。駅で切符を買うと、そのままプラットホームに降り、そのまま電車に乗るという形で、改札口で切符を検札するということが一切ありませんでした。

コペンハーゲン中央駅の構内

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そこからエスカレータでホームに降りるだけ。改札口はありません。

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もうプラットホームです。

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デンマーク国鉄DSBの車内。自転車も乗車可能です。

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DSBのノアポート駅。ここもホームからの階段を上がるとそのまま外で、いわゆる「改札階」がありません。

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地下鉄のコンゲンス・ニュートー駅。ここも地上から降りるとそのままプラットホームです。

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地下鉄の車内。座席はありません。

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電車内ではときどき車掌が切符確認にまわってきます。このときもし切符を持っていないと、無賃乗車ということで、高額な(750クローネ=約13,200円)の罰金を課されるとのことです。

デンマークで無賃乗車がバレたときの話

tohoku-ryugaku.net

この高額な罰金が抑止力になっているのかとは思いますが、それにしても一切チェックをしないというユルさにとても驚きました。

とは言っても、日本人旅行者としてみっともないことにならないよう、皆さん決して無賃乗車はしないようにしていただきたいと思います

 

バスの切符は不要なの?

バスもユルいです。一応乗車の際にチケットなどを見せますが、きちんと見ているようには思えません。

バス内ではチケットを見せればOK

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帰国時の、コペンハーゲン中央駅からカストラップ空港までの電車チケットを帰国前日にあらかじめ購入しようとしたところ、駅の女性スタッフに「電車の時間は流動的なので、当日に買ったほうがいいんじゃない?」と言われました。「チケットを持っていないと、ホテルから駅までのバスに乗れない」と言うと、「『この後、電車に乗る』と言えばOKよ」とのこと。そんなものなんですかね!?

日本の厳格な(Suicaなどの)改札システムに慣れた私たちからすると、デンマークのユルさは目を疑うレベルでした。

うちの娘はコペンハーゲンの交通局の財政って、大丈夫なのかな?」とマジで心配していました。

 

改札置かない方式について試算してみた

娘の「コペンハーゲン交通局の財政って、大丈夫なのかな?」との疑問は、私自身も強く感じたこと。

デンマーク国鉄DSBでも駅員さんの数がひじょうに少ないと感じましたが、そこで、もし改札口を置いて駅員を配備した場合とのコスト比較について、簡単に試算してみました

 

(A)駅に改札を置くことで発生するコストを計算

コペンハーゲン市内エストー(s-tog)AH線および地下鉄の駅数を、ザックリ数えたところ、93駅。

1駅当たり10名の駅員、およびその人件費と同等額の設備費等の諸経費がかかると仮定。

デンマークの平均年収は533万円

93×533万円×10×29,913.8百万円/年

つまりザックリ年間100億円の費用がかかることになります。

 

(B)無賃乗車により発生する損失額を計算

・仮にコペンハーゲン市民の1%が、週1回、常習的に無賃乗車を行ったと仮定。

1回の無賃乗車で発生する損失額を1,000円と想定。

58万人×1×52×1,000円=301.6百万円

つまりこの仮定でいくと、年間約3億円の損失額が発生する。

 

A>>Bという結果。非常に簡単な、ザックリした試算ですが、この計算で言えば、無賃乗車により発生する一定の損失を考慮したとしても、改札口を置かないほうがはるかにコストメリットがあると言えます。デンマークはこういう道を選んだということでしょうか。

うちの娘の「コペンハーゲン交通局の財政って、大丈夫なのかな?」という疑問に対しては、「恐らく大丈夫」という答えになるかと思います。

もちろんこれは、デンマーク国民の知的水準が比較的高く、公共サービスを維持するに当たっての市民の義務に対する理解度やモラルが高いこと(モラルが破たんしていて、国民の半数が料金を支払わないような国では、こんなこと成り立たないでしょうし)、またデンマークが人口わずか580万人で、管理の行き届く社会であるからこそ成り立つことなのかなとは思います。

ただ、今まで約20ヶ国を旅行してきた中で、こういった人々が正しく切符を買うことを前提にしたシステムは初めてだったので、とても驚いたし、またデンマークって良い国だなと、またこういったシステムが壊れないでいて欲しいなと思いました。

 

コペンハーゲンカードのおトク度検証

さてこのような交通システムの中で旅行するに当たって、コペンハーゲン市内および近郊の公共交通が乗り放題で、また主要な観光スポットの入場料なども込みになっているコペンハーゲンカードの便利さは特筆に値するものでした。

我が家では813日~15日の3日間(72時間)有効のものを購入して利用したことは、既にご紹介しているとおりです。

コペンハーゲンカードの価格などに関する情報は、こちらを参照して下さい

ko-abroad.hatenablog.jp

コペンハーゲンカードはこのように自分で利用開始時刻を書き込んで使います。

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コペンハーゲンカードで実際にどれくらいコストメリットが出るのか、コペンハーゲンカードの公式サイトから試算することができます。

1week-europe.com

このブログ記事を参考に、観光したスポットを選択し、割引額を計算してみた結果は、次のとおり。

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普通に入場料や運賃を支払った場合は、1人当たり13860198ユーロ(=約25,700円)かかるのに対し、72時間有効のコペンハーゲンカードなら93ユーロ(=約12,090円)ということで、105ユーロ(=約13,650円)のメリットが出るという試算結果が出ました(1ユーロ=130円換算)。

ホンマかいな!?ということで、手計算で検算してみました。コペンハーゲンカードを利用して観光した個所の入場料や電車代を個別に調べ、コストメリットを計算してみました。

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こちらはデンマーク・クローネからの換算なので、細かい点では差異はありますが、コペンハーゲンカードの価格の倍以上のコストメリットが出ているという点は確認できたかと思います。

コストメリットというだけでなく、掲示するだけで良いという手軽さ、いちいちチケットを買う必要がないという便利さは、とても有難いなと思いました。

デンマークを個人旅行される方、コペンハーゲンカードは「買い」ですよ!

日本(東京)では、コペンハーゲンカードに相当するような便利なサービスを、訪日外国人旅行者に提供できているでしょうか!?こういうこともデンマークに学んだほうが良いなと思いました。

 

City Passも便利

交通運賃の高いデンマークでは、他にも割引サービスがいろいろあります。お土産などの買い物を中心に動いた817日(金)は、City Passという1日乗車券を利用しました。観光スポットの入場料などは付きませんが、エストー(s-tog)と呼ばれるコペンハーゲン近郊路線の鉄道と市バス、地下鉄が24時間乗り放題で、一人80クローネ(=約1,400円)となります。

これはインターネットのWebサイトから、クレジットカード決済であらかじめ購入しました。

City Passをインターネットで購入する方法

www.measuretrip.com

この記事にもあるように、本来はSMSShort Massage Service)でチケットが届くはずですが、日本の電話番号のスマホ宛てには届かず、Eメールで次のようなレシートが届いたのみでした。

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このレシートをバス乗車時に掲示すれば問題なく、電車内でも引っ掛かることはありませんでした。

ニューハウンなど、入場料のない観光スポットを見学しながらお買いものをする日などには、このCity Passが最適だと思います。

 

デンマークの乗換案内アプリRejseplanen

さて電車やバスなどを乗りこなすに当たっては、Rejseplanenというアプリがとても便利でした。

Rejseplanenの紹介についてはこちら

wsbi.net

rejse」はデンマーク語で「travel」の意味のようなので、「travel plan」という意味のアプリですね。

私もスマホにインストールして、使いました。旅行に行く前の事前計画を立てるのにも便利ですし、現地でもとても役に立ちました。PCサイトもあります。

実際に、ロスキレまでの鉄道の時刻を検索したスマホ画面がこちら。

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さらに列車を選択すると、詳しい情報が出てきます。プラットホーム番号(Pl.8など)も書いてあるので、分かりやすいです。

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Googleマップのルート検索でも、バスの時間などが簡単に調べられて便利ですが、GoogleマップとこのRejseplanenがあれば、デンマーク交通機関は問題なく使いこなせると思います。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

運賃は高いけれど、ユルーく成り立っているデンマークの交通システム。キッチリカッチリした日本のシステムとあまりにも違い、驚きでした

次回は、引き続き行ってみて分かったスーパーやデパートでの買い物事情や免税手続きなどの最新情報をご紹介したいと思います。

ではまた。

 

 

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