アイルランドの国宝「ケルズの書」とは
こんにちは、コウです。
昨年(2019年)の夏に家族でアイルランドを旅行した際のことを紹介するブログの第29回。
昨年のちょうど今ごろはアイルランドを旅行していました。あれからもう1年。早いですね。ダブリンの爽やかな朝が懐かしいです。
さて、前回記事ではダブリンの中心部に位置するトリニティ・カレッジのキャンパス内の様子と、オールド・ライブラリ見学について紹介しましたが、今回はここに所蔵されている国宝「ケルズの書」について紹介します。
※トリニティ・カレッジのオールド・ライブラリや「ケルズの書」については、新型コロナウイルス感染対策のため休館していましたが、8月10日から見学を再開することになったようです。日本から観光できるようになるのはまだ先になりそうですが、一日も早く世界の人々が再び訪れられるようになればと思います。
本記事は、また再び旅行が楽しめるようになったときに備えて参考にしていただきたいです。
◇前回記事
オンライン・チケット購入や料金については、前回記事をご覧下さい。
「ケルズの書」とは、豪華な装飾施された福音書、つまりイエス・キリストの言行などが記された伝記の写本です。
私はクリスチャンじゃないので、あまり詳しくないのですが、新約聖書の冒頭に「マタイによる福音書」「マルコによる福音書」「ルカによる福音書」「ヨハネによる福音書」という4つが収められており、これらを総称して「正典福音書」と呼ぶのだそうです。
キリスト教の布教により、アイルランドでは7世紀頃からこの「福音書」に様々な装飾が施された大型の写本が作られるようになりました。8世紀頃に、アイルランドに古くから伝わるケルト文化、あるいはアングロ=サクソンの美術様式も組み合わさり、見事な芸術作品として、アイルランド・ミーズ州のケルズ修道院で完成された「福音書」装飾写本の傑作が「ケルズの書」です。
◇「ケルズの書」(英語)
「ケルズの書」は、1653年以降、360年余りに渡って、このトリニティ・カレッジの図書館に所蔵されているとのことです。
全て手作業で製作された人間や動物の図柄、そして組紐模様などの複雑かつ豪華な装飾。これらのデザインやパターンは、現代美術にも大きな影響を与えています。
展示室では日本語のパンフレットも配布されています。
ビデオも写真もありませんので、ここでは上記のホームページ内に収められている画像や映像を見ていただくしかありませんが、「ケルズの書」をオンライン上で鑑賞できるデジタルサービスもあるようです。ただ、残念ながら現在システム再構築中らしく、見ることができません。新型コロナウイルス影響で、なかなか現地を見学することができないだけに、早くオンラインで鑑賞できるようにしてほしいです。
(なお、従来版のデジタル・コレクション・サービスは利用可能なようです。)
◇「ケルズの書」デジタル・コレクション(Under upgrading)
https://digitalcollections.tcd.ie/home/index.php?DRIS_ID=MS58_003v
いかがでしたでしょうか?
ダブリンへ来たなら、この至極の芸術作品を見ないことには始まりません。
ぜひ一日も早く「ケルズの書」を世界中の人々が再び見学・鑑賞できる日が戻ってくることを願って止みません。